Robloxのライフシミュレーションゲーム「Brookhaven」が、ゲームスタジオVoldexに買収された。このタイトルは月間アクティブユーザー数1億2,000万人を誇る超人気作。Voldexの買収によって、同社のRoblox市場での存在感がさらに増すことになりそうだ。
Voldex、「Brookhaven」を買収しRoblox市場での影響力を拡大
米ゲームスタジオVoldexは、Robloxの大人気ライフシミュレーションゲーム「Brookhaven」を買収したと発表した。このゲームは、月間アクティブユーザー数(MAU)が1億2,000万人を超え、Robloxプラットフォーム内で常に上位の人気を誇る。Voldexはすでに「Driving Empire」などの人気タイトルを所有しており、今回の買収により、同社が保有するRobloxコンテンツの総ユーザー数は1億4,500万人規模に達する見込みだ。
本買収の背景には、Voldexの資本増強取引がある。今回の資金調達は、投資ファンドRaine Partnersが主導し、Makers Fund、QIA、MIT、Tirta Ventures、Lalotte Venturesといった機関投資家も参加。これまでVoldexには、シリコンバレーの大手VC「アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)」も出資しており、業界内での期待値が高い企業の一つとされている。
「Brookhaven」とは? UGC文化が生んだRobloxの代表作
「Brookhaven」は、2020年にRobloxユーザーのWolfpaq氏によって開発されたライフシミュレーションゲームだ。ゲーム内では、プレイヤーが自由に街を探索し、交流し、物語を作り上げることができる。豪邸に住んだり、車やバイクなどの乗り物を操作したりと、自由度の高さが魅力となっている。
このゲームは、Robloxプラットフォーム内で最も人気のある「エクスペリエンス(Roblox内のゲームを指す)」のひとつであり、これまでの総訪問者数は600億人を突破。開発者のWolfpaq氏は元々一般のRobloxユーザーであり、彼が作成したUGC(User Generated Content)は、Roblox内で最も成功したコンテンツの一つとなった。
Voldexの成長戦略と今後の展開
Voldexは2015年にMinecraftのゲームサーバー開発企業として創業し、2018年からRoblox向けのゲーム開発に注力してきた。現在、約60名のスタッフを抱え、「Driving Empire」やNFLと提携した「NFL Universe Football」などのヒットタイトルを運営している。同社のデータドリブンな開発アプローチは、過去5年間で年平均75%の成長率を実現するほどの成功を収めている。
今回の「Brookhaven」買収により、VoldexはRoblox市場での影響力をさらに強めることになる。特に、UGCが主流となるRoblox内でのコンテンツ展開において、既存のタイトルとの相乗効果が期待される。今後は、「Brookhaven」のさらなるアップデートや新機能の追加、他タイトルとの連携など、新たな展開が注目されるだろう。
- VoldexがRobloxの人気タイトル「Brookhaven」を買収
- 「Brookhaven」は月間アクティブユーザー数1億2,000万人を誇る大ヒット作
- VoldexのRobloxコンテンツ総ユーザー数は1億4,500万人規模へ
- 買収は資本増強取引により実現し、複数の投資ファンドが支援
- Voldexのデータドリブン戦略により、今後の成長が期待される
【補足情報】
- Voldex
2015年に設立されたゲーム開発企業。MinecraftやRoblox向けのタイトルを展開。近年はデータ分析を活用した開発で急成長中。 - Brookhaven
2020年にRobloxユーザーのWolfpaq氏が開発したライフシミュレーションゲーム。自由度の高さが特徴で、総訪問者数は600億人超。 - UGC(User Generated Content)
ユーザーが作成するコンテンツのこと。Robloxでは特にUGCが重視されており、多くのユーザーが独自のゲームやアイテムを制作している。 - アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)
シリコンバレーの大手ベンチャーキャピタル(VC)。Voldexを含む多くのゲーム関連企業に投資している。 - Raine Partners
Voldexの資金調達を主導した投資ファンド。ゲーム・エンターテインメント分野に強い。
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