台湾・台中市の「新光三越」で大規模な爆発が発生し、多くの死傷者が出た。爆発は12階の飲食店エリアで発生し、ガス漏れが原因の可能性があるという。台湾の有名百貨店で起きたこの事故の影響や、今後の対応について詳しく見ていく。
台中の「新光三越」で爆発、被害拡大の恐れも
台湾・台中市にある百貨店「新光三越 台中中港店」で、13日午前11時半(日本時間午後0時半)頃、大規模な爆発が発生した。消防当局の発表によると、現時点で少なくとも4人が死亡、29人が負傷している。特に爆発が発生した12階部分の損傷が激しく、建物の安全性にも影響が出る可能性があるという。
爆発は改装工事中の12階で起こったとされており、飲食店が入るフロアだったことから、ガス漏れが原因ではないかとみられている。事故発生直後、爆風によって窓ガラスが割れ、百貨店の外にまでがれきが飛散。現場周辺の道路にも影響が出た。現在、消防隊と救助隊が懸命の捜索活動を行っており、負傷者の救出と火災の鎮火に努めている。
新光三越とは? 日本との関係も深い百貨店
新光三越は、日本の三越伊勢丹ホールディングスと台湾の新光グループの合弁会社で、台湾各地に展開する有名百貨店である。特に台北や台中などの主要都市では、高級ブランドや飲食店を多く抱える商業施設として人気を誇る。
台中中港店は14階建ての大型施設で、現地の買い物客や観光客にも利用されている。今回の爆発事故では、建物の上層階が大きく損傷しており、営業再開までには相当な時間がかかるとみられる。なお、日本台湾交流協会の発表によると、現時点では日本人の死傷情報は確認されていないとのこと。
今後の影響と安全対策への懸念
今回の爆発事故を受け、台湾国内では建築物の安全管理やガス設備の点検強化が求められている。特に改装工事中の事故であったことから、施工管理の不備や安全対策の見直しが焦点となる可能性がある。
また、新光三越のような大規模商業施設での事故は、台湾全土に影響を及ぼす可能性があり、他の百貨店やショッピングモールでも安全対策の見直しが進むと考えられる。台湾政府は、今回の事故を受けて、全国的な商業施設の安全点検を進める方針を示している。
- 台湾・台中の「新光三越」で爆発が発生、少なくとも4人死亡、29人負傷
- 爆発は12階の飲食店エリアで発生、ガス漏れが原因の可能性
- 新光三越は日本の三越伊勢丹ホールディングスと台湾の新光グループの合弁事業
- 現時点で日本人の死傷者は確認されていない
- 台湾政府は全国の商業施設に対し、ガス設備の安全点検強化を進める方針
【補足情報】
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新光三越(Shin Kong Mitsukoshi)
台湾の大手百貨店チェーン。日本の三越伊勢丹と台湾の新光グループが共同出資し、1991年に設立。台湾全土に複数の店舗を展開。 -
台中市
台湾中部に位置する主要都市。台北、高雄に次ぐ規模の都市で、経済・商業の中心地の一つ。 -
ガス爆発事故
過去にも台湾では飲食店や工場でガス爆発事故が発生しており、2022年にも台北市のレストランで同様の事故が発生し、死傷者が出ている。 -
日本台湾交流協会
日本と台湾の関係を促進するための公式窓口機関。今回の事故について、日本人の被害状況を確認している。
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