グーグルとサムスンが共同開発するMRヘッドセット「Project Moohan」が、サムスンのイベント「Samsung Unpacked」で初公開。Android XRを搭載する初のデバイスとして、2025年内の発売が予定されています。
サムスンのMRヘッドセット「Project Moohan」がついに公開!
2025年に発売予定のMR(複合現実)ヘッドセット「Project Moohan(コードネーム)」が、1月23日(日本時間)に開催された「Samsung Unpacked」で初披露されました。本デバイスは、Googleが2024年12月に発表した新しいXR向けOS「Android XR」を搭載する初の製品となる見込みです。発表イベントでは、最終デザインに近い試作機が展示されましたが、実機デモは行われず、コントローラーの詳細も未発表のまま。しかし、一部報道によれば、2024年末に限られたメディア向けに実機の先行体験が提供されており、その性能に関する情報が徐々に明らかになっています。
「Project Moohan」のスペックと特徴とは?
「Project Moohan」は、クアルコムの最新チップセット「Snapdragon XR2+ Gen 2」を搭載し、アイトラッキングやハンドトラッキングに対応。バッテリーはApple Vision Proと同様の外付けタイプを採用し、長時間使用時の快適性を向上させています。視野角は競合製品よりやや狭いとされていますが、パススルーカメラによる現実映像の鮮明さは業界トップクラスとの評価も。パンケーキレンズを採用し、瞳孔間距離の自動調整機能を搭載するなど、最新の技術を詰め込んだハードウェアとなっています。また、GoogleのAIアシスタント「Gemini」との統合により、視界内の物体を認識しながら検索する機能や、Android XR向けに最適化されたGoogleフォト、Googleマップ、YouTubeアプリが利用可能になる予定です。
MRヘッドセット市場に新たな競争の波
MR市場は現在、Appleの「Vision Pro」が先行しており、Metaの「Quest」シリーズやXREALなどのメーカーが続く形で競争が激化しています。そこにサムスンとグーグルが「Project Moohan」を投入することで、業界の勢力図が大きく変わる可能性があります。特に「Android XR」という新OSの登場は、今後のXRデバイス開発の標準化に大きな影響を与えると考えられます。一方で、価格やコントローラーの仕様、具体的な対応アプリなど、まだ不明な点も多く、正式発表を待つ必要があります。Apple Vision Proと比較してどのような差別化が図られるのか、2025年の市場投入に向け、さらなる続報に注目が集まります。
- サムスンのMRヘッドセット「Project Moohan」が初公開され、2025年内に発売予定。
- 「Android XR」を搭載する初のデバイスで、GoogleのAI「Gemini」との連携機能を備える。
- Snapdragon XR2+ Gen 2を採用し、アイトラッキングやハンドトラッキングに対応。
- パススルーカメラの鮮明さは高評価だが、視野角は競合より狭い可能性。
- Apple Vision Pro、Meta Questシリーズとの競争が激化する中、価格や詳細な仕様が注目ポイント。
【補足情報】
- サムスン(Samsung)
韓国の大手電子機器メーカー。スマートフォン、ディスプレイ、半導体など多岐にわたる事業を展開。 - Android XR
Googleが2024年12月に発表した新しいXRデバイス向けOS。サムスン、ソニー、XREALなどが対応デバイスを開発中。 - Snapdragon XR2+ Gen 2
クアルコム製の最新XR向けチップセット。ハイエンドMR・VRデバイス向けに設計され、優れたパフォーマンスを発揮。 - Apple Vision Pro
Appleが2024年に発表した高性能MRヘッドセット。パススルー機能や空間コンピューティングを特徴とする。 - Gemini AI
Googleが開発する次世代AIアシスタント。視界内のオブジェクト認識や音声アシスタント機能を提供。
Leave a Reply