シンガポールの象徴的なリゾート「マリーナ・ベイ・サンズ」が、当初予算を大幅に超えた8億ドル規模の拡張計画を進めています。その背景にはどんな意図があるのでしょうか?
大規模な投資とその背景
ラスベガス・サンズは、マリーナ・ベイ・サンズの拡張に8億ドルを投じることを発表しました。これは、2019年に見積もられた3.4億ドルの予算を大幅に上回る額であり、リゾート全体の統合的な開発を目指しています。COOのパトリック・デュモン氏は、今回の拡張は単なる施設の増築ではなく、世界で最も重要なゲーミングおよびホスピタリティ施設を目指していると説明しました。
拡張計画の具体的な内容
このプロジェクト「Marina Bay Sands IR2」では、新たに570室の高級ホテルスイート、15,000席のライブエンターテインメントアリーナ、そして110,000平方フィートの会議スペースが追加されます。また、2025年中旬からの建設開始が予定されており、完了は2031年初頭を見込んでいます。この拡張はシンガポール市場における高級消費者層をターゲットにしており、さらなる観光客の誘致を図っています。
アジア市場における成長戦略
ラスベガス・サンズは、マカオでのパンデミックによる苦境を乗り越え、シンガポールでの拡大を戦略的な焦点としています。特に、マカオの規制強化による不確実性を背景に、シンガポールへの投資がさらに重要視されています。同社のCEOロバート・ゴールドスタイン氏は、2031年の完了後には年間10億ドルの収益増加が見込まれると述べており、長期的な成長を視野に入れた取り組みが進行中です。
- マリーナ・ベイ・サンズの拡張予算が当初見積もりの2倍となる8億ドルに。
- 新たなホテルスイート、ライブアリーナ、会議スペースを含む大規模プロジェクト。
- シンガポール市場での成長を見越し、ラスベガス・サンズは拡大を推進。
【補足情報】
ラスベガス・サンズ (Las Vegas Sands):世界最大のカジノリゾート運営企業で、アジア市場への進出に注力しています。
パトリック・デュモン (Patrick Dumont):ラスベガス・サンズのCOO。新プロジェクトにおける主要責任者です。
マリーナ・ベイ・サンズ (Marina Bay Sands):シンガポールのランドマーク的存在の統合型リゾート。IR2拡張により、さらなる観光スポットを目指します。
Leave a Reply