ティラミス、生キャラメル、マリトッツォ…過去に流行したスイーツに続き、2025年の本命スイーツとして「ドバイチョコレート」が急浮上している。ASMR動画が火付け役となり、瞬く間に世界的なブームに。日本でも高額転売が発生するほどの人気を集める「ドバイチョコ」の魅力とは?
TikTok発!「ドバイチョコレート」人気の理由とは?
「ドバイチョコレート」とは、ドバイ発のチョコレートスイーツで、サクサクとしたクナーフェ生地に濃厚なピスタチオペーストやタヒニを組み合わせた独特の味わいが特徴だ。日本では昨年末から話題となり、カルディや一部のドラッグストアで「ドバイチョコ風」と称される商品も登場。だが、それらの多くは本場の「FIXチョコレート」を模倣したものに過ぎない。
ブームのきっかけは、TikTokインフルエンサーのマリア・ヴェヘラさんが投稿したASMR動画。2023年12月、彼女が「FIXチョコレート」をザクザクと食べる動画を公開したところ、再生回数が爆発的に増加し、世界中から注文が殺到。一気にドバイのチョコレート業界を揺るがす人気商品となった。
日本でもSNSを中心に「ドバイチョコ食べたい!」「どこで買えるの?」といった声が続出し、通販サイトでは品薄状態が続いている。限定販売のものは高額転売されるケースもあり、一部では通常価格の3倍以上で取引されているという。
FIXチョコレートの誕生秘話 副業から世界的ヒットへ
この「ドバイチョコ」ブームの祖となったのが、イギリス系エジプト人のサラ・ハムーダさんが手掛けた「FIXチョコレート」だ。元々は自宅で副業として始めた小規模な手作りチョコレートブランドだったが、現在ではドバイを代表するスイーツの一つに成長した。
サラさんによると、当初は週に1本売れるかどうかという状況だったという。そんな中、2023年12月にマリア・ヴェヘラさんがTikTokで紹介したことで一気に人気に火がつき、約3万件の注文が殺到。これをきっかけにドバイ中のカフェや高級ホテルでも取り扱われるようになり、海外からの注目度も急上昇した。
「FIXチョコレート」は、すべて手作業で作られるため大量生産が難しい。特にデザイン面では食用ペイントを用いた装飾が施され、まるで宝石のような美しさが特徴。これが「SNS映えする」と話題になり、さらに人気を後押しすることとなった。
日本市場での拡大は?「ドバイチョコレート」の今後
現在、日本国内でもドバイチョコレートを扱う店舗が増えているが、まだ本場の「FIXチョコレート」を手に入れるのは難しい状況だ。大手輸入食品チェーンやECサイトでは一部取り扱いが始まっているが、入荷するとすぐに完売してしまうほどの人気ぶり。
一方で、国内メーカーも「ドバイチョコレート風」の商品を次々と開発しており、カルディやコンビニスイーツコーナーでも「ピスタチオ&クナーフェ風チョコレート」が販売され始めた。こうした流れから、「ドバイチョコレート」が今後日本市場でも定番スイーツとして根付く可能性は十分にある。
しかし、ブームが一巡すると、一時的な流行で終わる可能性も指摘されている。過去の「マリトッツォ」や「タピオカブーム」のように、一気に人気が爆発した後、急速に飽和してしまう可能性もあるだろう。とはいえ、SNSの影響力が強い現代において、ASMRや視覚的な美しさを兼ね備えた「ドバイチョコレート」の魅力は、しばらく続くと考えられる。
- ドバイ発「FIXチョコレート」がTikTokをきっかけに世界的ブームに
- サクサク食感と濃厚ピスタチオの組み合わせが特徴
- 日本ではカルディやECサイトで「ドバイチョコ風」商品が登場
- 人気の高まりとともに高額転売が発生
- 今後、日本市場でも定番スイーツになる可能性あり
【補足情報】
-
FIXチョコレート(フィックスチョコレート)
ドバイ在住のサラ・ハムーダ氏が立ち上げた手作りチョコレートブランド。ピスタチオやクナーフェを使ったユニークな味わいが特徴。 -
クナーフェ(Knafeh)
中東の伝統的なスイーツ。細かい小麦生地を焼き、チーズやナッツを加えたもの。ドバイチョコレートではクナーフェのサクサク食感が特徴的。 -
ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)
聴覚や視覚への刺激によって心地よさを感じる現象。ザクザクとしたチョコレートの咀嚼音が人気を集めた。
Leave a Reply