DMM Bitcoinが305億円のハッキング被害を受け、2024年3月にサービスを終了。資産はSBI VC Tradeに引き継がれることが発表されました。
ハッキング被害が引き起こした閉鎖決定
2024年12月2日、日本の仮想通貨取引所DMM Bitcoinが、来年3月をもってサービスを終了することを発表しました。この決定は、同社が2024年5月に受けた305億円規模のハッキング被害に起因しています。ハッカーは4,502.9ビットコインを盗み出し、サービスはその後、制限をかけながら運営を続けてきました。しかし、「顧客に対する長期間の不便を解消できない」として、最終的にSBI VC Tradeとの提携による資産移管を選択しました。同社は声明で「長い間の不便に深くお詫び申し上げます」と謝罪を述べています。
ハッキングの背後に潜む影
ハッキング事件の背後には、北朝鮮のサイバー犯罪集団「ラザルス・グループ」の関与が疑われています。さらに、盗まれた資金の一部は、カンボジアのHuione Guaranteeという決済企業を通じて資金洗浄された形跡が確認されています。この企業は、過去にも違法資金の流通に関与していたとされ、国際的なサイバー犯罪対策が急務であることを浮き彫りにしました。仮想通貨の匿名性を悪用した犯罪は、日本国内だけでなく、世界的な問題として対処が求められています。
SBI VC Tradeへの資産移管と新たな展開
DMM Bitcoinの資産と顧客アカウントは、SBI VC Tradeに引き継がれる予定です。SBI VC Tradeは、DMM Bitcoinが取り扱っていた14種類の仮想通貨の新たなスポット取引を提供することを発表しました。今回の移管は、顧客資産の保護を最優先とした決定であり、顧客が引き続き取引を継続できるよう支援が行われる見込みです。一方で、DMM Bitcoinの閉鎖は、セキュリティ強化と仮想通貨市場の透明性向上の重要性を改めて示しています。
- DMM Bitcoinが305億円のハッキング被害を受け、2024年3月に事業終了を発表。
- 被害は北朝鮮のサイバー犯罪集団「ラザルス・グループ」の関与が疑われる。
- 資産と顧客アカウントはSBI VC Tradeに引き継がれ、新たな取引が提供予定。
【補足情報】
DMM Bitcoin: 日本の仮想通貨取引所。2024年3月でサービス終了予定。
SBI VC Trade: SBIホールディングスの仮想通貨取引所。DMM Bitcoinの資産を引き継ぐ。
ラザルス・グループ: 北朝鮮のサイバー犯罪集団。過去に大規模な仮想通貨ハッキングを多数実行。
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